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初めて見た空の蒼。
俺は誰だ。
気がついたら此処に居た。
持っているのは真ん中に蒼い石が嵌った十字架のペンダント。
憶えているのは誰かの柔らかな微笑み。冷たい後ろ姿。
戸籍上の名前は「宮藤 玲」
宮藤家の第二子となっている。
しかし近隣の住民は宮藤家に次男はいなかったと話している。
子供は亡くなった長男だけな筈だと。
宮藤家の者は数年前に長男を含めた全員が惨殺されている。
犯人は不明だ。
分家にあたる斉藤家の長男が事件後失踪したことから事件に関連があると捜索されているが、未だ見つからない。
もう…見つからないだろう。
俺は知っている。
亮は死んでしまった。
表には出せないような事件で。
そして…
俺は誰だ。
憶えているのは誰かの柔らかな微笑み。冷たい後ろ姿。
これは亮の記憶。
持っているのは真ん中に蒼い石が嵌った十字架のペンダント。
これは亮の絆。
なあ…俺は何のために此処に居るんだ…？
（亮が最後に見たのと同じ、蒼い空を見上げ）
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